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サブスクリプション型サービスとは?注目される背景からサービス例まで紹介

2020年2月21日
●サービス●セールス

あらゆるジャンルで便利な製品が行き渡りつつある現代では、モノを所有したいという欲求が以前に比べ減りつつあると言われています。 たとえば、車を例に取っても何人かで所有して使う「カーシェア」という形態が普及しつつあり、あらゆる場面において「所有から利用へ」という大きな流れが生まれています。 このような情勢に従い、多くの企業がサブスクリプション型サービスの導入を始めています。 今回の記事では、サブスクリプション型サービスの特徴とメリットやデメリット、サービスの具体例について詳しく解説します。 サブスクリプションの特性を理解し、ビジネス戦略に役立てましょう。

サブスクリプション

サブスクリプション

サブスクリプション型サービスとは

日常生活のなかで、サブスクリプション型サービスを何らかの形で利用している人も多いかと思われます。 しかし、どのようなビジネスモデルなのかといったことについて、詳しくご存知ない方もいるのではないでしょうか。 まずは、サブスクリプション型のサービスのしくみについて整理していきましょう。

利用する「期間」に対価を払うサービス

サブスクリプション型サービスとは、製品やサービスの一定期利用して、利用期間に対して代金を支払う方式のことです。 製品やサービスの「数量」に対して対価を払うのではなく、「利用期間」に対して支払うのが大きな特徴です。 似たようなサービスに、毎月決まった料金を払い製品やサービスを受け取る「定額制」がありますが、サブスクリプションの場合、製品自体の代金ではなく、「顧客の満足度」「利用の継続性」で収益を上げることを意識している点に大きな違いがあります。

レンタルサービスとは似て非なるもの

サブスクリプション型サービスは「所有しない」という点では「レンタルサービス」とも比較されますが、レンタルとサブスクリプション全く異なるサービスです。 レンタルサービスの場合、消費者は利用する「特定の製品」に対して料金を支払いますが、サブスクリプションでは利用する「期間」に対して対価を支払う形になります。 つまり、レンタルサービスで利用できるのはレンタルした特定の製品だけになりますが、サブスクリプションの場合は、契約期間中は特定の製品にしばられることなく、複数の製品を並行して利用することができるのです。

サブスクリプション型サービスが注目されるようになった背景

では、サブスクリプション型のサービスがなぜ広まりつつあるのでしょうか? サブスクリプションが支持された理由にはいくつかの要因があると考えられています。それらの要因とされているものについて詳しく見ていきましょう。

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人々がモノを所有することにこだわらなくなった

サブスクリプション普及の背景には、消費者の関心が「モノを所有すること」から「利用すること」へ移行したことが関係していると見られています。 成長期を終え、経済や社会が成熟する一方、消費者の購買力は横ばいのままです。 そのため。以前と比べてモノの購入に慎重にならざるを得ず、リースやレンタル、一時的な契約といったビジネスモデルの普及が進みました。 この消費行動の大きな変化と、必要な時期だけサービスを利用できるサブスクリプション型サービスの相性が非常に良かったことも普及を後押ししたと言えるでしょう。

ITの発達でデジタル化が進んだ

音楽や映画などのジャンルでサブスクリプション形式のサービスの商業展開が可能にしたのは、コンテンツのデジタル化と通信技術の進歩です。 従来はレンタルショップや量販店などの実店舗で、CDやDVDといった「モノ」に収められた音楽や映像などのコンテンツが売買されていました。 現代ではそれらをデジタルデータに変換した上で、高速のネットワークを通してコンテンツのデータを多数の会員に対して一斉に配布することが可能になりました。

デジタルデータとネットワークを通して顧客とやりとりするこの方法の最大のメリットは、実店舗でCDやDVDをやりとりする従来の方法に比べて、はるかに大人数を対象顧客にできることです。 もちろん、DVDやCDが貸し出し中で新たな顧客に貸し出せないということがないので「機会の損失」も防ぐことができます。 また、デジタルの配信システムは、一度構築すればその後の顧客管理などを集中的に管理することも可能なので、実店舗を維持する場合に発生する施設費や人件費などのコストをかけずに済むことが可能になります。

企業にとって個々のユーザーの重要性が高まった

モノやサービスがコモディティ化して機能や性能では競合製品との差別化が難しくなっている現代では、新規顧客獲得競争も激化しており、既存のユーザーとの関係性を長期間維持することが企業の収益を大きく左右します。

このような状況で、ユーザー一人当たりのLTV(ライフタイムバリュー、Life Time Value、顧客生涯価値)が重要視されるようになっています。 LTVとは、ある顧客が特定の企業と取り引きを開始してから終了するまでの期間内にもたらす利益を算出した指標です。 この数値を向上させるためには、サービスを提供する上で恒常的にユーザーの利便性を高められることが重要となります。 このようなニーズに対して、希望に合わせて柔軟にモノやサービスを提供できるサブスクリプション方式は相性が良く、普及の一因を担っていると考えられます。

サブスクリプション型サービスのメリット

次に、サブスクリプション型サービスのメリットをユーザーや企業の視点から見ていきましょう。 なお、ここで挙げる内容はあくまで一例であり、すべてのサービスに当てはまるわけではない点に注意してください。

ユーザーには「コストパフォーマンス」や「柔軟性」などがメリット

ユーザーにとっての大きなメリットは、モノを購入する場合に発生する「初期費用」を抑えられることと、必要に応じて利用あるいは解約できる柔軟性の高さです。

家具の利用を例に挙げると、使ってみたいベッドがあり価格が10万円とします。購入する場合は10万円を最初に支払う必要がありますが、月額制のサブスクリプション型サービスの場合、同じベッドを月額4000円程度で利用できることもあります。 さらに、使ってみて気に入らなかった場合、サブスクリプションなら別の製品に変更することができますし、サービスを解約することもできます。 このように、様々な製品を試したい場合や、使用期間が2年程度までの場合はサブスクリプションがコストパフォーマンスに優れる場合が多いと考えられます。

企業には「データ収集のしやすさ」や「継続性」などがメリット

企業にとってサブスクリプション型サービスを採用することで、ユーザーデータを収集しやすくなることが大きなメリットとして挙げられます。

ベッドの例で言えば、「買い切り」の場合は、あるユーザーがそのベッドを購入したというデータしか得ることができません。 しかし、サブスクリプション型サービスの場合、そのユーザーが契約期間中に使う製品を数回変更することも十分に考えられます。そうして集められる消費行動のデータを収集分析して製品開発に役立てることもできるのです。 また、継続的な収益の見込みが立てやすいという点も見逃せません。料金に見合った価値を提供している限りユーザーは利用し続ける可能性が高くなるので、今後の売り上げの見通しも立てやすくなると言えます。

サブスクリプション型サービスのデメリット

サブスクリプション型サービスにはメリットばかりではなく、当然デメリットもあります。 ユーザーと企業、それぞれの立場でのデメリットを解説します。 こちらもあくまで一例であり、すべてのサービスに当てはまるわけではない点に注意してください。

ユーザーには「使わなくてもかかる費用」や「不要なサービスの存在」などがデメリット

ユーザーにとっては、契約している期間中は製品やサービスを使っていなくても一定の費用が発生し続けていることが一つのデメリットになります。 また、サブスクリプションに自分にとって必要ないサービスが含まれていた場合、使わないサービスの料金も負担していると考えることもできます。 動画コンテンツのサブスクリプションの場合、映画、テレビドラマ、ファミリー向けなどいろいろなジャンルの動画がサービスに含まれていますが、すべてのジャンルを視聴するというユーザーは多くはないでしょう。

企業には「中長期的なビジネスモデル」や「フォローの必要性」などがデメリット

企業にとってのデメリットは、導入するにあたって一定のリソースや体制が必要になることです。 サブスクリプション型はサービスを継続することで成果を出すビジネスモデルであるため、戦略を立てたり体制を構築したりすることに一定のリソースが必要です。 さらにサービスが稼働して利益が出るまでに時間を要すため、それらを想定した事業計画が求められます。 また、顧客満足度を維持してサービスを長期で利用してもらうためにはフォローやサービス改善も重要なため、これらを維持するための継続的なリソース投入も必要になります。

無駄遣い

サブスクリプション型サービスの例

サブスクリプション型サービスの特徴やメリットとデメリットを理解できたところで、続いては具体的なサービス事例を見ていきましょう。 サービスの内容に加え、企業戦略やビジネスモデルの観点も含め、6つのサブスクリプション型サービスについて解説します。

Netflix(ネットフリックス)

「Netflix」は世界的に展開しているサブスクリプション型の動画配信サービスで、インターネット環境とスマホなどの端末さえあれば映画やテレビドラマ、ドキュメンタリー、アニメなど各種のコンテンツを時間と場所を選ばずに楽しめます。 また、動画をダウンロードしてインターネット接続がない環境で視聴することもできます。料金は月額800円(税抜)からで、ユーザーの好みに合わせてコンテンツを勧める「リコメンド機能」があるのが大きな特徴です。 視聴履歴や作品の評価、使っているデバイスの種類、視聴時間の長さ、同様の好みのユーザーの視聴傾向といったユーザーデータの解析結果が反映されており、ユーザビリティの向上を実現しています。 情報収集がしやすいサブスクリプションの強みを生かしたサービスモデルと言えるでしょう。

Spotify(スポティファイ)

音楽配信サービスの世界最大手「Spotify」は音楽版のサブスクリプション型サービスです。 無料で5000万以上の曲を楽しむことができますが、有料会員になれば追加の機能が利用できる「フリーミアム」のビジネスモデルを採用しています。 有料プランは月額980円(税込)からで、有料会員は広告を外すなどの追加機能が利用できます。 このように、無料会員の利用でユーザー数を増やし、マーケティングに有用なデータを大量に収集してサービスの改善に利用しているのもSpotifyの戦略の特徴の一つと言えるでしょう。

MECHAKARI(メチャカリ)

「MECHAKARI」は衣服版のサブスクリプション型サービスです。借りられるアイテムは全て新品が用意されており、月額5800円(税別)で何度でも借り換えることができます。 返却期限はなくクリーニングも不要で、気に入った洋服は割引価格で購入することもできるため、アパレルメーカーにとっても販売機会を増やせるメリットがあります。

KINTO(キント)

「KINTO」は国内自動車最大手のトヨタ自動車が展開する自動車のサブスクリプション型サービスで、定額でトヨタの新車に3年間乗ることができます。 月額料金は車種ごとに異なりますが、これには車両代金のほか、税金や保険、メンテナンスなども含まれているため、ユーザーにとって利便性が高いサービスと言えます。 また、3年ごとに新車を乗り換えることができるので、ライフステージの変化に細かく合わせた車選びがしやすく、「所有から利用へ」という消費者行動の変化に適応したビジネスモデルといえます。

COLORIA(カラリア)

「COLORIA」は「香水の定期便」と打ち出しているフレグランスのサブスクリプション型サービスで、CHANELやChristian Diorなど有名ブランドの気になる香りを試すことができます。 料金は月額1980円からで、1瓶だと高くて手を出せない高級ブランドの香水を気軽に試してみたい場合や、好みの香りを探したいユーザーのニーズを満たすサービスです。 また、LINEなどのSNS上で香りについての相談やリクエストを受け付けており、香水を利用する習慣があまりなかったユーザー層にリーチしていることも特徴です。

ADDress(アドレス)

「ADDress」は住まいのサブスクリプション型サービスで、ADDressが運営する全国の住居に定額で住むことができます。 敷金などの初期費用はなく月額4万円(税別)から利用可能で、電気、ガス、水道とネット回線もすべて月額料金に含まれています。 リモートワークや多拠点生活といった新たなライフスタイルが広がりを見せている中、ADDressを利用すればリーズナブルな価格で日本中に拠点を置くことも不可能ではありません。 また、不動産のオーナーはADDressに物件を提供することで収入を得ることができます。 空き物件を有効活用したいオーナー側の需要と「所有から利用へ」という消費者のニーズをうまくマッチングさせたビジネスモデルと捉えることもできるでしょう。

まとめ

「所有から利用へ」という消費行動の変化とITの発展を背景に、サブスクリプション型サービスが広がりを見せており、導入する企業も増えています。
必要に応じて利用を停止したり契約内容を柔軟に変更できる便利さも手伝って、ユーザーがサブスクリプション型サービスを選択することが様々な分野で増えつつあります。
サービス提供側もサブスクリプション方式を採用することで、安定した収益に繋げられる可能性もあります。
今後のビジネスを見据え、サブスクリプション型のサービス導入をぜひとも検討してみてはいかがでしょうか。

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